絵本は子育てに欠かせないものですよね。教育目的が主なものかもしれませんが、親の膝に座って読むというのは子どもにとっては背中越しに親の声が響いたり体温を感じたりもできるので、安心していられる好きな時間なのではないかと思います。
でもどんな本を読めばいいのかわからないと悩んでいませんか?
私自身もかなり考えすぎていました。何が子どもの感性を育てるのかとか何回も読んでくれるのか、などです。
でも本当はそうじゃないと思うんです。たとえどんな本を読んでも、子どもは子どもなりの見方をしていると思います。何かを感じていることはまちがいないはずです。そして純粋に楽しんでいると思います。
親子で楽しめる時間であればそれでいい、と思ったらとても軽い気持ちになりました。
子どもに何を読もうかと選んでいるうちに私自身が絵本にとても興味をもってきてしまい、子どものためだけでなく自分が読みたいものも子どもに読んだりもしています。
そうやって選んだ本の中で子どもが何回も読んでほしいと持ってきたり、反応の良いものを載せたいと思います。
しろくまちゃんのほっとけーき
これはプレゼントしていただいた本です。テレビで紹介されたりもしていてとても有名です。
この本はこぐまちゃんシリーズとして作られていますが、なんと1972年に発行された本なんです。50年近くも前の本なんですが、絵柄や色使いなど古そうな感じは全くなく、素人目に見ても完成度の高さが感じられる本です。
主人公のしろくまちゃんがお母さんのお手伝いをしながらホットケーキを作る、という内容で絵がとても見やすくおいしそうです。
ホットケーキが焼けていくのを順に描いたページがあるのですが、なんともリアルです。擬音が続くので、子どももこのページが好きなようです。
読んだ後にホットケーキを作ろうとしているのを見ると、とにかく一緒に混ぜたがります。粉がこぼれるのがわかっているのであまりやらせたくありませんが…。
字の読めない子どもたちが楽しめる工夫が各所にありますが、大人は気づくでしょうか?
ページの紙が薄いため、力加減のできないうちはぐしゃっとめくれてしまいます。
しろくまちゃんのほっとけーき 作:わかやまけん 発行日:1972年10月 出版社:こぐま社 価格:880円 対象年齢:0歳から3歳頃
おこめくんとママのおにぎりやさん
「えほんトイっしょ」という絵本と布おもちゃが一緒になっているシリーズの本です。
この本にはおにぎり2つと海苔が2枚と梅干、鮭の切り身とエビフライがセットになっています。
パンダのおこめくんが、ママとおにぎりやさんをやっていて、動物たちのリクエストに応えていく…というお話です。
絵本を読みながらおにぎりを一緒に作ることができるという子どものやりたいという気持ちを満たしてくれる本です。布おもちゃは洗えるので、清潔に保てます。
絵は色鉛筆かパステルを使用しているように見えます。やわらかでものの質感が丁寧に描かれているほっこりする絵本です。
裏表紙にはたくさんの種類のおにぎりが描かれていて、指さしでおにぎりの名前をずっと答えさせられるという状態になりました。この本もものすごく読んで、もうボロボロです。
朝ご飯があまり進まない子どもですが、この本を読んでからおにぎりを作るとけっこう食べてくれるので、ご飯で困っている親御さんに試してみてほしい本です。
おこめくんとママのおにぎりやさん 作:かとう ゆうこ 発行:株式会社エド・インター 価格:2860円 対象年齢:1歳半から
ぷくちゃんのすてきなぱんつ
我が家はトイレトレーニングを始めていますが、ただトイレに行けと言ってもなぜそうしなければいけないかはわからないし、どうやったらいいかも子どもにはわかりにくいと思います。
そこで、同じようにトイレを頑張っているかわいいキャラクターを見せて、自分も同じように頑張ってもらおうと思い選んだ本です。
主人公のぷくちゃんは、お母さんがすてきな布のパンツを買ってきてくれます。ぷくちゃんはパンツをはいて過ごしますが、トイレに間に合わなくて何度も漏らしてしまいます。
そこでぷくちゃんのお母さんは「だいじょうぶ」と笑って「おかわりぱんつ」を出してくれます。その後も何回も失敗するのですが、お母さんは笑って「おかわりぱんつ」を出してくれます…。
これはもう、お母さんのための本では?と思うくらいです。こんなに笑顔でおかわりぱんつを出せるお母さんになりたい!と切に願う内容です。これを読んでから私も怒らずにおかわりぱんつを出せるようになりました。生まれてからたった2年しか経っていないのですから、できなくて当たり前ですよね。
「すてきなぱんつの時はソファーに乗っちゃダメ」というルールを決めて、わりと気分よくおかわりぱんつを出し続けています。
ぷくちゃんのすてきなぱんつ 作:ひろかわ さえこ 発行日:2001年2月 出版社:アリス館 価格:968円 対象年齢:記載なし
あかいじどうしゃ よんまるさん
車に詳しかったり車関係のお仕事をしている方ならこの車が何かなど、出てくる車はすぐにわかると思います。大人はそういう楽しみ方もできる本です。
そしてこの本の主人公の赤い車の設定が、作者の実体験か?と思うほどに北海道や十勝では見かける光景なんです。
作者は旭川市出身で、身近にこういうことがあったのではないかと想像してしまうような出来栄えのお話で、ハッピーエンドで終わりますが途中で私は軽く涙ぐんでしまうほどでした。
我が子は車が大好きなので、それはもうこの本はお気に入りです。私が読むときに感情移入しすぎてしまうからか、途中までは深刻そうな顔をして聞いていますが、車が多く出てくるので指をさして車名を言わされます(笑)
この本は町の検診の時にブックスタートとしてもらったのですが、とてもよい本に出合えたと嬉しかったです。
あかいじどうしゃ よんまるさん 作:堀川 真 発行日:2012年1月 出版社:福音館書店 価格:990円 対象年齢:3歳から
どうぶつパンやさん
子どもが大好き動物とパンのお話です。
ちょっと変わった本で、右からと左からでパンを作る側の動物とパンを買う側の動物、別々の立場からのお話がスタートして本の真ん中でつながるというものです。
色鉛筆の温かみのあるタッチに、パンがもうおいしそうでおいしそうで。本物のように描かれているので子どももなんとなく見たことのあるパンや、気になるパンがあるようです。絵本の中にあった本をパン屋さんで見つけると大興奮してよく食べます。
動物の顔のパンもたくさん並んでいてとてもかわいらしいからか、読んでもらうだけでなく一人でページをめくり絵だけで楽しんだりもしています。思わずパンが食べたくなってしまう本です。
どうぶつパンやさん 作:さとう めぐみ 発行日:2019年4月 出版社:ひかりのくに 価格:935円 対象年齢:2歳・3歳・4歳
おしっこちょっぴりもれたろう
テレビでも何度も取り上げられているヨシタケシンスケさんの本です。私が何か読んでみたくて図書館で借りてみました。
トイレトレーニングもしているので選びましたが、確かに男の子はトイレをする前か終わった後にちょっぴり漏らしていることが多い。する前はわかるが、終わったあとはどうして?と少し疑問に思っていたところにタイムリーな絵本でした。
作者は視点がおもしろいとよく言われていて、親がおもしろくてハマってしまうという評判は間違いなかったです。
子どもの方は、お話が進んでいく中で主人公の男の子が出会い話をする子どもたちの些細な悩みに共感できるところがあるみたいで、うなずきながら読んでいます。出てくる子どもたちの表情や動きが本当にかわいくおもしろいです。この姿や表情は見たことあるある、と思いながら読んでいます。出てくるお母さんのなんとも言えない表情が語るものに共感してしまいます。
日常にあるけれどちょっと独特な主題がおもしろい本が多いので、今後いろいろと読んでみたい作者です。
おしっこちょっぴりもれたろう 作:ヨシタケシンスケ 発行日:2018年6月 出版社:PHP研究所 価格:1100円 対象年齢:3-4歳から
私が読んで面白かった本も入れてしまいましたが、子どもの驚くような想像力だとか好奇心に寄り添えるのも絵本じゃないかなと思います。教訓だとかそういったことも大事ですが、何よりも親子で楽しめたらいいなと思いながら選び一緒に読んでいます。
この本はみんなに進めたい!という本があればぜひ教えていただきたいです。
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